
布を施す。ということ
今から3000年ほど昔
お釈迦様の教えを聴いていた
貧困な一人の女性がいました
女性は言います
「お釈迦様 ありがたいお話を
本当にありがとうございます
お陰で生きる希望が湧きました
何かお礼をしたいと思っているのですが
渡せるものが 赤ちゃんに使っている
この布おむつしかありません
今できる精一杯の気持ちです
どうか受け取ってください」
お釈迦様は言います
「施してくださったその布を縫い合わせて
自身の衣服として使わせていただきます
ありがとう」
それが 私たち僧侶が纏う袈裟の由来です
当時 布は大変価値のあるものだったのです
大切なのは気持ちです
お布施とは
「見返りを求めることなく
相手に対して自分のできることを精一杯する」
ことを言います

糞掃衣(ふんぞうえ)
お釈迦様が活躍されていた時代
不要になったぼろ裂を洗い清め
重ね合わせて縫い綴ったものを
着用していた
現在 僧侶が身にまとっている
袈裟の形の原型といえる

より良い人生を歩むために
「先ずは臨終のことを習うて
後に多事を習うべし」
という言葉があります
臨命終時を略して臨終と言います
書いて字のごとく 終わりに臨むこと
落ち着いた気持ちで死を迎えること
自分と言う人生の締めくくりこそ
穏やかに過ごしたいものです
「死」と言うものは できればあまり
考えたくないことかもしれません
しかし この世で同じ状態を
維持し続けるられるものは存在せず
自分自身も例外ではありません
そこをよくよくと理解することは
とても大切なことです
時間を戻すことは決してできません
この瞬間 只今を全力で生きること
(終わりに臨むこと)によって
より一層人生が豊になることでしょう




生老病死(しょうろうびょうし)
人間として避けられない四つの苦しみ
生まれること 老いること 病気になること
死ぬことの総称で四苦と言う
お釈迦様の出家の動機となったもの
「いらすとや」様の画像を使わせていただいておりますhttps://www.irasutoya.com/
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